糸レビュー

Mailinの指定糸を編む

皆さん、こんにちは。

久々の糸レポです。
イザベル・クレーマーさんのラグランプルMailinはずっと前から編みたかったパターンだったのですが、ショップで邦訳を出すことになり、やっぱり編みたい!という気持ちがむくむくと沸いてきました(翻訳をしているとどのパターンもああ面白そう♪と思うのですが、残念ながら全部編むことは出来ませんT_T)。

まずどんな糸で編むか、というのを悩みました。
普通のウールの糸で編むのもいいけれど、ネップの入ったツイード糸も面白そう(RowanのFelted Tweedをついに編む?!)、でもちょっとふんわりした糸でもかわいいかも・・・・・・。
実はテストニッターのHiiragiさんに、ふわふわ系もいいですよね^^という話をしたら、Hiiragiさんは手持ちの糸を3本引き合わせてふんわりした編地にされました(Hiiragiさんのステキな着画はラベリーのパターンページにも掲載されています!)。

だから、というわけではないのですが、普通の糸もいいかなあと思いました。
毛糸もなるべくローカルなものを買うようにしているので、指定糸がフランスの糸だというのもポイント高かったです。

Mailinの指定糸はフランスのメーカーL’échappée laine(エシャッペ・レーヌ)さんのShetland。
もともとはオンラインの毛糸屋さんで、ショップを始められた頃は自社糸は販売していなかったのですが、数年前、ローカル糸ブームに合わせて、フランスで生産されたウールをフランスで加工した糸を手がけ始められました。その時に糸のプロモーションにイザベル・クレーマーさんにデザインをお願いしてできたのがMailinだったのです。

ん?でもシェットランド?
そう思われた方もかなりいらっしゃるのではないでしょうか?
シェットランドはもちろんフランスにはありません!イギリスの北側にあるスコットランドの、さらに北の沖合いに浮かぶ島々です。
それなのに何故??
理由はショップの商品ページに書いてあるのですが、フランスの糸業界ではウール100%で、カードウールから作った紡毛タイプの糸のことをシェットランドと呼ぶのだそうです。
確かに、Jamieson’s of ShetlandやJamieson & Smithが作る糸は紡毛タイプのもので、それがフランスで知られるようになって、同じようなつくりの糸をシェットランドと呼ぶようになったのかもしれません(この辺は憶測です。名前の由来ははっきりとはわかりませんでした)。

(大カッコ:シェットランドウールはEUで食品以外で初めて地理的表示保護Protected Geographical Indicationを受けることになった産品で、フランス製の商品にシェットランドと名前を付けていいの・・・??と、ちょっとドキドキ😳なネーミングなのでした)

気を取り直して、まずはドキドキしながらも買ってみました。


色名はCap Nordで、ノルウェーの北にあるノールカップという断崖のことですが、海を思わせる深い青。
青は写真に撮り難く、色が少し飛んでしまっていますが、実際にはもう一段暗い感じです。

Echappée Laineさんのサイトによれば、この糸は25ミクロンだそう。標準25ミクロン以下のメリノにかなり近い細さ(数字が小さい方が細く、柔らかい)です。
首に当ててみると、メリノのような柔らかさはもちろんないのだけれど、チクチクするほどでもない。
素朴な感じの糸で、De Rerum naturaさんのGilliattのように、羊たちがくっつけてきた草などの混じり物がところどころ入っています。Gilliattよりは少ないかな。
玉から編むと手触りはパサパサしていますが、水通しをすると少しふっくらとしました(そして色落ちもします。青は定着させるのが難しいんですね)。

標準ゲージは4.5~5mmあたりの針で18~20目。3.75mmで18目というゲージが無事に出たので、早速編み始めました。
そして編み始めると楽しくて止まらなくなってしまった。

濃い色では模様が見えにくいかなとちょっと心配でしたが、透かし模様が入っているからかそれほどでもないよう。

写真では編み途中ですが、実はもう編み終わって水通しまで終わっているので(糸始末はまだ^^;!)、次回は着画をアップしたいと思います。

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