糸レビュー

la drogurie のProvençale

相変わらず久々となるブログ投稿ですが、今日は糸のお話です。

さて、前置きです。
昨年の夏に年甲斐もなくピンクのチノパンツを衝動的に買ってしまいました。他の物を買いに行ったのだけれど、手に取ってしまって、試着してみたら悪くないじゃん、と買ってしまったというお決まりなパターンです。手持ちの服に合わせて着ていたのですが、何となくぴったりと来ない(買ったはいいが上手くコーディネートできないというのもお決まりなパターンです)。では合うトップスを作ってしまいましょう、というのがクラフターの強みです。

作りたいと思ったのは、夏の海辺で潮風が涼しい時にさっと着れる、トレーナーのようなシンプルなプル(←あくまでもイメージ)。
ピンクといっても薄いオールドローズなので、色はオフホワイトやナチュラル系、夏に履くパンツだから素材はコットン系でスラブだとなお良し。ウールが入っていた方がきっと型崩れしないかも。。。といろいろと条件を狭めていったのですが、狭めすぎたのか(!)、全然見つかりませんでした😅
コットンの糸はこの広い世界に割とあるのですが、スラブコットンは少ないのです。見つかってもアメリカの物でヨーロッパからは入手しづらかったり(高い高い送料を払えばいいのですが、いざ届いてみてコレジャナイとなると返品するにも糸代くらいの送料がかかってしまう)、コットンでその値段🤨?というものしか見当たらず、糸探しは難航したのでした。調べていての印象ですが、ヨーロッパではコットン系の糸が少ないように思いました。

そんなこんなで今年の春になり、ある日la droguerieにスラブっぽいリサイクルヤーンがあったことをぽっと思い出し、地元のお店に行ってみました。dorogurieの糸はかせやコーンで陳列されていて、毛糸を買うにはどの糸を何グラムまたは何メートル下さいと言って巻いてもらうシステムなので、店員さんが空くまで待たないといけません。
順番待ちをしている間に、お目当ての糸とは違う糸が目に入りました。
ナチュラルな色でポソポソとして素朴な感じ。触ってみると素朴ではあるのだけれど、かさかさせず、柔らかくなめらかな手触り。そしてなぜか1色しかありません。ラベルにはブレットシルク、リネン、ウールと書いてあります。コットンではないけれど、悪くなさそう?

自分の番が来て、その糸について聞いてみました。
ゲージは17目と希望より太め。1色しかないので不思議に思って、廃番になってしまうのかと聞いたところ、常に無染色の1色しかない糸なのだそう。
お目当ての糸は、PCの画面ではオフホワイトに見えていた色が薄いベージュだったので止め、こちらの糸を買ってみました。

素材のブレットシルクは絹の生糸を作る時に出るくずから出来るようです。なんでも絹は繭から反物になるランクの生糸を取り出した後に残るものもすべて糸として利用され、捨てるものがないのだそうです。とてもエコロジカルな素材なのですね。
そのブレットシルクが45%で、リネンが35%、ウールが20%で、リネンの長い糸(手前)と一緒にシルクとウールを混ぜた糸数本が一緒に撚ってあります。

編むとこのリネンの糸がツヤとなって出て、白糸の素朴な雰囲気に品を添える感じ。白糸のぽこぽこ感が伝わるでしょうか。

セーターは出来れば10cm20目ぐらいのゲージで編みたかったので、推奨の17目よりきつくなるようにしてみたのですが、結局水通しをして17目がちょうどよい詰まり具合になりました。
実は17目を出すための推奨の太さは5.5mmなのですが、4mmでないと出ませんでした;。手がそんなにゆるいのかしら😳

ところで、この糸は南仏のプロバンス地方の、という意味のProvençaleと名前がついているのですが、南仏で養蚕業があった、とdroguerieのスペックシートには書いてあります。
絹というと中国、日本、インドなどのアジアの国が生産の中心で、ヨーロッパはずっと輸入に頼っていた(そのためにシルクロードなんてものが出来た)と思っていたのですが、輸入額があまりに高いので、ある農学者が自国生産をフランス国王に進言し、16世紀に南仏に桑の木が植えられ、養蚕業が始まったそうです(19世紀後半以降は他国との競争が激化したり化繊が発明されたりして生産が落ち込み、今はほとんど生産されていません)。
ブレンドをしてあるリネンもウールも、ヨーロッパでは伝統的な繊維の原料で、そんな点からも面白い糸だなと思いました(原料の生産国についてはシートに書いてありませんが)。

そんなこんなで悪くないかもと思って、着分をコーン買いしました。

フランスのdroguerieでは最近、かせやコーンの状態で買うと10%引きをしてくれます!コーンは移動には不便でしたが、途中で糸を付け足す必要がなかったので、良かったです。
しかも、編んだプルが表裏両方で着れるようにしたので、隠す糸端が少ないというのはとてもありがたいことでした。

インスタでもピンクのチノパンの話をしたら、どうやらピンクのチノパン着画をアップしないといけないようです😳

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